子どもの英語力習得に欠かせない「サイトワーズ(sightwords)」って何?

バイリンガル教育
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前回に引き続き、英語圏の子供達がどうやって読み書きを学んでいくのかご紹介していきます。

前回は、『フォニックス』についてご紹介しましたね。記事はこちら。

フォニックスで26文字の音を習得したらその次のステップ、『サイトワーズ』を学習します。

今回はこの『サイトワーズ』について詳しくご紹介します。

サイトワーズとは

フォニックスが日本語の『あいうえお』に当たると前回ご紹介しましたが、サイトワーズは日本語の『漢字』に当たる段階です。

英語をスムーズに読み、話すためには欠かせない学習と言っていいでしょう。

サイトワーズは英語で書くとSight words

つまり名前の通り一目見て読める単語という意味です。

フォニックスと違って、文字ひとつひとつを読むのではなく、単語の読み方を丸ごと暗記していきます。

日本語に置き換えてみてもひらがなばかりで書かれた文章はとっても読みにくいですよね。

ある程度学習が進むと、漢字が混ざっている方がスラスラ早く読むことができると思います。

それと同じ現象がサイトワーズを勉強していくと起こるわけです。

なぜサイトワーズが有用なのか

サイトワーズは頻出単語を上位から100個覚えるとあらゆる英文の約50パーセントが読めると言われています。

『あらゆる英文』ですから、絵本から論文や新聞なども含まれていますよ!

さらに頻出の上位300単語を覚えたあかつきには、約70パーセント程度の英文が読めるようになると言われているんです。

これはやって損はないですよね!

子供だけではなく親も一緒に学んでみると楽しいですよ!

英語圏ではどうやってサイトワーズを学んでいるの?

英語圏の子供達は、フォニックスのアルファベット26文字を読めるようになったらサイトワーズの学習を始めます。

サイトワーズはよく使う頻出100単語から順に覚えていきます。

英語圏の子供達は毎週10〜20単語を小テストを繰り返す形で覚えていくそうです!

日本でも頻繁に漢字テストがあるのと同じシステムですね。

英語圏でもっとも使われているのが『Dolch Sight Words』のリスト。

ネット検索するとすぐにリストが見つかりました。

画像をクリックするとHPにリンクします

画像にもありますが、キンダー(年長相当)・1年生・2年生と覚えるリストが決まっていますね。

これも日本の小学校で習う漢字のリストに似ていて面白い!

HPからはpdfでダウンロードすることができます。

国内の家庭でサイトワーズを習得するには

日本国内の家庭でサイトワーズを習得するには、フォニックスとはまた違った工夫が必要です。

まず、学習を始めるタイミングはフォニックス26文字の音を覚えたら。

フォニックスには26文字以外にも「ワードファミリー」や「サイレントE」などのたくさんの例外がありましたね。

それらを全て終わってからではなく、26文字を覚えた時点からフォニックスとサイトワーズは同時進行で学習していきましょう!

英語圏の学校でも、フォニックスはキンダー(年長相当)から2年生までの約3年間をかけて覚えていくそうです。

また5歳以下小さなお子さんや、書くこと、机に向かうことが苦手なお子様はまずサイトワーズを「読む」ことから始めていきましょう。

サイトワーズはフォニックスと違って、単語を丸々暗記していかなくてはいけません。

ここで子供が嫌がっているのに詰め込んでしまうと英語学習そのものを嫌いになってしまう可能性も。

それでは本末転倒です。

お子さんの様子をみて、「楽しい」を優先した教材や学習方法を選択するのがサイトワーズ習得の最初のカギになりそうです!

家庭内の環境設定や遊びの方法

サイトワーズを勉強する段階になったら、フォニックスで使ったアルファベットチャートに加えて先ほど紹介したサイトワーズのリストも子供の目につくところに貼っておきましょう。

サイトワーズはとにかくたくさん目にして覚えていくのが重要。

子供の学習進度に応じたリストを貼ることで、少しでもサイトワーズを目にする回数を増やしましょう。

このリストを使ってフラッシュカードを作り、カルタのようにして遊ぶのもおすすめ。

フォニックス学習と同じく、アプリもたくさんありますので楽しく学べる工夫をしてみましょう。

英語は英語で学ぼう!

そして家庭学習の注意点ですが、サイトワーズの意味は教える必要はありません!

サイトワーズ学習で優先するのは、正しく『読める』ことです。

日本で英語を勉強してきた親世代の私たちは意味をつい教えたくなってしまうし、子供達も「これどんな意味ー?」を連発してきます。

しかし、そもそもサイトワーズの頻出上位の単語には『the』や『be』などうまく訳せない単語もたくさん含まれています。

そしてバイリンガル学習の基本は『英語を』『英語で』学ぶことです。

できる限り日本語を交えずに、英語は英語として学習していきましょう。

それでも、大きなお子さんだと意味を知りたがってそこで学習が止まってしまうことがあるかもしれません。

そんな場合はすぐに意味を教えるのではなく「どんな意味だと思う?」と子供に意味を推察させる癖をつけましょう。

意味が明快な名詞や動詞の場合は英語で書かれたpicture dictionary(絵辞典)、英英辞典など、英語のみで意味を説明するのはOKです。

成功体験を積む

サイトワーズの学習が少し進んだら、進度にあった絵本を読ませてみましょう。

サイトワーズ学習用の絵本が発売されているので、活用してみるのがいいと思います。

例えば我が家にあるこの本。

画像をクリックすると商品サイトにリンクします。

この本はサイトワーズが90パーセント近くを占めていて、フォニックスとサイトワーズ学習を少し終えると自分で読むことができるんです。

「英語が自分で読めた!!」という成功体験は、たとえ一文だったとしても大きなステップ。

初めから長い文章にチャレンジするのではなく、

例えば先ほど紹介した本のタイトル『the cat in the hat』

これもフォニックスとサイトワーズが含まれた短いセンテンスです。

絵本や教材でこのような短いセンテンスをたくさん準備して、子供にはたくさんの「読めた!」を実感してもらいましょう。

おすすめ教材の紹介

先ほども一つ紹介しましたが、サイトワーズ学習にオススメの教材を紹介します。

フォニックスの回でご紹介したTLC for kidsオンライン。

※画像をクリックすると詳細ページにリンクします

※リンク先は英語表記のページです

現在はフォニックス学習の教材のみオンライン受講ができますが、2020年春ごろからはTLCオンラインとしてサイトワーズやその他教材もオンラインで受講できるようになるそうです。

詳細はまだ公開されていないので、続報をぜひお待ちください!

そして先ほども紹介したDr.Seussシリーズ。

画像をクリックすると商品ページにリンクします。

『The cat in the hat』以外にもたくさん絵本が出ていて、画像の商品のようにセット販売されているものもあります!

CDつきのものがオススメです!

サイトワーズ学習のポイントまとめ

・フォニックスのアルファベット26文字の音を覚えたら、サイトワーズ学習を始めよう!

・サイトワーズは頻出300単語を目標に覚えよう!

・サイトワーズの意味は日本語で教える必要はない!

・フォニックスとサイトワーズで『英語が読めた!』の成功体験をたくさん積もう!

フォニックス、サイトワーズ学習が進んでくると、一気に子供達の英語の世界が広がっていきます。

自分で絵本が読めるようになってきたら、家庭でのバイリンガル教育もグッと成功に近づいていくと思います!

サイトワーズ学習のキーワードは『楽しく』

ぜひ親である私たちも楽しんで、子供と一緒に学習してみましょう!

参考文献;世界で活躍する子の英語力の育て方

画像をクリックすると商品ページにリンクします

 

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